北海道公立高校入試[数学2015]
受験であれ資格試験であれ国家試験であれ、すべては過去問検討からスタートです。過去問を分析することでどのような力を求められるのかが分かり、試験に対処できます。「このような問題がでるんじゃないのか」というのが感覚で分かるようになります。過去問を試験直前に力試しで解く人がいますが、それは間違いです。ショックを受けるだけです。力試しの素材は模擬試験で十分です。このような過去問の使い方からすれば、過去問に手を付けるのは早ければ早いほどよいです。高校生になったらすぐに行きたい大学の過去問を買って、読んでみれば、あと3年間でどのような力を付ければよいのか見通しがつきますよ。
受験であれ資格試験であれ国家試験であれ、すべては過去問検討からスタートです。過去問を分析することでどのような力を求められるのかが分かり、試験に対処できます。「このような問題がでるんじゃないのか」というのが感覚で分かるようになります。過去問を試験直前に力試しで解く人がいますが、それは間違いです。ショックを受けるだけです。力試しの素材は模擬試験で十分です。このような過去問の使い方からすれば、過去問に手を付けるのは早ければ早いほどよいです。
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それでは数学の検討に入ります。
1.「次の問いに答えなさい。」
ここは毎年超基本単純問題が出題されます。絶対落としてはいけないところ。
問1「(1)~(3)の計算をしなさい」
(1)7×(-9)
(2)-5-8×1/4
(3)√6÷√3+√2
単純計算問題。簡単な問題で緊張をほぐしてもらおうという試験官の意図ですかね。出来て当たり前の問題です。
問2 「YはXに比例し、X=3のときY=-6となります。X=5のとき、Yの値を求めなさい」
比例公式y=axを定立し、数字を代入するだけ。関数の勉強はこの比例から勉強するのが鉄則です。ここが関数の基礎となります(正確に言うと小学校5年生で習う2量の変わり方が比例のスタートです。小学校の参考書を持っていると大学受験まで使えますよ)。比例のy=axXの次は、一次関数のy=ax+bです。そして二次関数のy=ax2です。数学の勉強には順番があるのです。この順番通りに階段を登っていきましょう。関数とは~というところからきちんと確認しましょう。関数のはじめの問題で「関数となっているものを選べ」みたいな問題がありますが、その辺を勉強した方がよいですね。そろそろこのレベルの基礎から聞いてくるかもしれん。
問3 「右の図のように、半径3㎝、中心角120度のおうぎ形OABがあります。このおうぎ形の面積を求めなさい。ただし、円周率はπを用いなさい。」
扇形の面積。公式に当てはめるだけ。円周率もπでよいので小学生のときより簡単。ポイントは扇形は円の一部だということです。円の面積に360度に対する中心角からおうぎ形の円に対する割合を求めるだけです。弧の長さも円周の一部と考えます。面積だから単位㎠を付けるのを忘れないこと。ただ答えが100/3㎤と分数になるので答えが間違っているかもしれないと本番では迷うかもしれません。
問4 「3枚の硬貨ABCを同時に投げるとき、1枚が表で、2枚が裏になる確率を求めなさい。」
単純で基礎的な確率の問題。樹形図を書いて、きちんと数えましょう。樹形図を書くことができるかがポイントです。2020年度は確率ではなく順列が出ましたがこれも樹形図が書けるかが問われています。
問5 「下の図のように、1辺の長さが5㎝の正方形ABCDを底面とし、高さが4㎝の正四角錐OABCDがあります。この正四角錐の体積を求めなさい。」
何も難しくないです。超シンプルな問題。間違える要素がないです。錐の体積は3分の1を掛けることを忘れずに。あと体積なので㎤を忘れずに。
2.
ここも絶対落としてはいけない基礎レベルの問題です。
問1 「a=3 b=2のとき、16a2乗b÷(-4a)の値を求めなさい」
文字式を計算して数字を代入。単純問題。いきなり数字を代入するのではなく、先に文字式を計算すること。念のため。数学はシンプルかつ単純に攻めるのが鉄則です。
問2 「方程式 6x+5y=2x+3y=4 を解きなさい」
連立方程式の形にして計算するだけ。ちなみに「方程式とは、式の中の文字に特別な値を代入すると成り立つ等式」のことを言います。なんとなくぼんやり分かっていることをこのように言葉で表現できるとうんと理解が深まり頭が良くなります。同時に人に説明できるという数段上のレベルに行けます。教科書の説明の初めにある~とはという定義を覚えるだけ。
問3 「右の図のように、x軸とy軸とそれぞれ点ABで交わる直線①があります。点Oは原点とします。点Bのy座標はが4、△OABの面積が10のとき、直線①の式を求めなさい。」
三角形の面積を利用してÅのx座礁を求めるだけ。単純。x軸が三角形の底辺となりy軸が高さとなります。問題文にBのY座標は4とありこれがいわゆる切片(高さ)となります。だからY=aX+4がすぐ分かります。あとはX座標(底辺)を求めるだけです。切片、傾きという言葉の意味を確認しておきましょう。
問4 「右の図のように、角A90度の直角三角形ABCがあります。辺BC上に、点Bと異なる点Pをとり、三角形ABCと三角形PACが相似となるようにします。点Pを定規とコンパスを使って作図しなさい。ただし、点を示す記号Pを書き入れ、作図に用いた線は消さないこと。」
毎年出題される作図。垂直二等分線の書き方はきちんと押さえておくこと。本問は相似の知識も絡めてきたが簡単。まずは相似条件を考える。線分の比はこの問題からは不明なので、2角が等しい、を使うしかない。相似条件2角が等しいが分かること、頂点Åから辺BCに垂線を引けること、これだけ。
ちなみに、ABCは直角三角形なのでBCを直径とする円に接する三角形となりますね。円周角の定理です。もし直角三角形を書くことになったら、コンパスで円を書いて直径と円周の一点を結べば良いですね。
逆に直角三角形があり、これを円に内接するように書かなければいけないときは辺BCの中点が円の中心になります。なので辺BCの中点Oをとり、Oを中心に半径Aの円を描くことになります。
問5 「下の表は、A中学校の野球部員全員の50m走の記録を調査し、度数分布表にまとめたものです。❶表のア、イに当てはまる数を、それぞれ書きなさい。❷また、この度数分布表から、野球部全員の50m走の記録の平均値を求めなさい。」
代表値(平均値)は毎年出題されます。2020年は2問出題されています(1問は裁量)。データが重視される現代において、代表値の知識はますます重要になっています。来年(2021)も当然出題されます。本問では階級値が書いてあり、とても易しい問題になっております。通常だったら階級値は隠して考えさせるでしょう。この年代の代表値はとても簡単ですね。今の時代ならこんな簡単な問題は出しません。代表値に関しては少しづつ難易度が上がっています。データ社会という時代の要請ですね。「度数」「階級値」「中央値」「最頻値」「平均値」「ヒストグラム」の意味をきちんと理解しておきましょう。なぜなら本当に毎年必ず出題されるからです。
3.「次の問いに答えなさい。」
このあたりから思考型も問題となります。差がつき始めますね。
問1 「右の図のようなカレンダーがあります。二重線で囲んだ数のように、右上から左斜め下に並んだ3つの数を考えます。この3つの数のうち、❶真ん中の数の2乗から❷他の2つの数の積を❸ひくと、❹常に一定の値になることを、次のように説明するとき、ア~ウに当てはまる式を、エに当てはまる数を、それぞれ書きなさい。」
でたぁ、北海道大好きカレンダー問題。こういうのは誰も解いたことはないので皆平等に現場で考えることが要求されます。とはいえ、中身は文字式の活用であり簡単。見たことない=難しいではありません。見たことのない問題は、少し考えるだけで解ける易しい問題が多いので騙されてあきらめないように注意(あと、数学でも本問のように文章を読んで問題文が何を言っているのか理解しなければなりません。実はそれすらできない人が多く、そういう人は数学以前の問題であり小学校レベルの国語の読解から始める必要があります。厳しいようですが、それが一番の近道です)。①~④に分けて考えます。問題文には❶~❹のように書いてないですが、考えるときは①~④に分けて考えます。これを分析と言います。本問は証明問題といえども、説明で誘導があるので、それに乗っかるだけ。これができない人は数学ではなく、小学校の国語読解能力を疑ったほうが良いです。小学校の国語の参考書を本屋さんやアマゾンで買って、繰り返し解くだけです。弱点を見っけたらすぐにそこを修復することです。当たり前のことを当たり前にすることです。
問2 「下の図のように、AB=20㎝、BC=30㎝の長方形ABCDがあります。点P、Qはそれぞれ頂点CDを同時に出発し、Pは毎秒2㎝の速さで辺CD上をDまで、Qは毎秒3㎝の速さで辺DA上をAまで、→の方向に移動します。△PDQの面積が48㎠になるのは、点PQがそれぞれ頂点CDを同時に出発してから、何秒後と何秒後ですか。出発してからの時間をx秒として方程式をつくり、求めなさい。ただし、、0<x<10とします。」
動くPの問題。苦手意識を持っている人が多いが、実は単純で簡単な問題。食わず嫌いですね。単なる三角形の面積の問題です。関数と同じようにxは何を表しているのか明確にしましょう。xは出発してからの時間です。注意が必要なのはPDの長さは20㎝からPが進んだ距離2xを引くということと、ÅDの長さは3xという点です。これが△の底辺と高さになるので式を立てて解く(二次方程式)だけ。簡単な部類に入る問題。学校ワークでも簡単な方です。動くPの問題は定番なので来年も出る可能性が高いです。
来年以降はPをD出発でCそしてBへと進ませるでしょう。場合分けが必要となるパターンです。10秒後三角形PQDは最大面積になります。QはAのところ、PはCのところにあるので。10秒以降は三角形ではなくなります。この場合の面積は長方形ABCDから三角形BPQの面積を引くことになります。誘導問題で出題されるかもしれません。
4.「右の図にように、関数y=ax2(aは正の定数)・・・①のグラフ上に、2点ABがあります。点Aのx座標を2、点Bのx座標を-1とします。点Oは原点とします。次の問いに応えなさい。」
二次関数ですね。当然毎年出題されます。
問1 「点Aのy座標と点Bのy座標との差が6のとき、aの値を求めなさい。」
関数問題のポイントは既に明らかな座標はきちんと書き出すということです。例えばÅは(2・4a)、Bは(-1・a)です。これだけ出来れば答えは出ます。y座標の差が6なので
4a-a=6です。この方程式を解くだけ。普段から普通に勉強していればこの発想はできます。反対にこれができない人は明らかに勉強量が足りてないです。
問2 「a=1/4とします。線分OAの長さを求めなさい」
単純な三平方の定理の問題です。直角三角形を見たらこの定理がピンとこなければなりません。もっとも2021年度はコロナの影響で試験範囲から三平方の定理が外れました。これはでかいです。なぜなら三平方の定理は数学入試でもっとも大きい分野で、これがごっそり抜けるからです。ごっそりと試験範囲が狭くなった分、思考型の問題が増えるでしょう。来年の受験後の感想として「今年は本当に難しかった、いつもと違った」というのが目に見えます。カレンダー問題は出たし、エレベーター問題も出ました。去年は道旗を使った問題が出ました。さて今年は何が出るでしょうか。このようなゲーム性の高い思考型問題は小学生が解く中学受験用の問題で練習するのが最適です。たとえば「塾技」や「自由自在」等。
問3 「a=1とします。点Aとx座標が等しいx軸上の点をCとします。△ABCと△OABにおいて、線分ABを底辺としたときのそれぞれの高さの比を、もっとも簡単な整数の比で求めなさい。」
ここは若干難易度が上がります。上位校狙いの人は解いてくる問題でしょう(解けなくても他のところでカバーする実力がある)。いろんな解き方がありますね。❶直線ABの式を求め、❷それと傾きが同じ原点を通る直線の式と❸さらに同じ傾きのCを通る直線の式を求めるやり方がシンプルな気がします。❶直線ABの傾きは1、切片は2となります。❷次に原点Oを通る直線で傾きが1の式を求めます。❸さらに傾きが1でCを通る直線を求めます。この切片は-2となります。この3つの直線は平行なのでABを底辺とすると、高さがこの平行線上にあるかぎり三角形の面積は等しいです。すなわち平行線の間の長さが高さの比となります。
他には底辺が等しいので高さの比は面積比に等しいので実際に面積を求めるという方法もあります。数学の解き方は一つではないのが楽しいところです。
~裁量問題~
問1 「大小ふたつのサイコロを同時に投げ、下の図に、ルールⅰまたはルールⅱにしたがって点pをとります。点Oは原点とします。次の(1)(2)に答えなさい。」
確率の体裁をとっていますがこれは完全に数学のゲームです。机にむかって真面目に勉強したから出来るというものではなく、数学という思考ゲームの楽しみを知っているかどうかの問題です。クロスワードパズルが好きな人っているでしょう、それと同じです。どうやったらこのような問題を楽しみ強くなれるかというと、小学生用の参考書にある問題を解くことです。中学受験用だとかなりレベルの高いゲームを楽しめるかもしれません.。普通に楽しみたい人は「自由自在」(受験研究者)で十分です。ちなみにサイコロが2個あったら、全部で36通りというのは考えなくても分かるように。また、問題文の読み方として(1)はルール1しか関係ないので、この段階ではルール2は読まなくて良いです。余計な情報を入れると混乱します。(1)を解き終えてからルール2を読みましょう。
(1)「ルールⅰにしたがうとき、点Pが関数y=6/xのグラフ上の点になる確率を求めなさい。」
問題文の「グラフ上の点」の意味するところがあいまいですね。でもまあ要するにXに1~6までの数字を入れてみてYが整数になる数ということですね。Xが1、2、3、6の場合にYは整数となるので全部で4通りということですね。反比例の式と確率のミックス問題のようですが、そんなに固く考えなくてもできます。簡単にいえば、Xにどんな数字が入ればこの分数は約分できますか、という小学校3年生の問題です。
(2)「ルールⅱにしたがうとき、点Pと点(1/2.1/2)との距離が5以下になる確率を求めなさい」
距離が5以下なのでX軸は+5と-4の間、y軸は+5と-4の間となります。この幅に当てはまる組み合わせを数えるだけです。本番で焦っている状態で数え間違いがないことが求められます。また問題文の意味を理解する読解力も当然必要です。要するに情報処理能力が問われていますね。問題自体はとても簡単なんですが、普段から頭を働かせていないと本番では厳しい問題です。
問2 「図1のように、OA=5㎝の直角二等辺三角形△OABがあります。次の(1)~(3)に答えなさい。ただし、円周率はπを用いなさい。」
図形の問題は苦手意識が強い人が多いですね。ただでさえ苦手なの移動させるなんてお手上げの人も多い。半面、好きな人は好き。なぜなら図形はゲームみたいなものだから。
(1)「図1の△OABを、点Oを中心として→の方向に20度回転させるとき点Bが動いてできる弧の長さを求めなさい。」
中心角が20度、半径は5√2の扇形にすぎないから是非とも解いてほしい。当然回転移動はできることが前提です。このような問題は実際に回転させてみることです。手もとにコンパスはありますね。実際に書いてみれば点Bがどのような動きをするか見えます。(2)も回転移動ができることが前提です。ちなみに半径は三平方の定理で求めますね。三角比を覚えている人は直角二等辺三角形なので1:1:√2です。2021年度入試では三平方の定理が範囲外になりますので、当然別のところで難易度を上げてきます。(1)は点の移動(2)は辺の移動の問題です。点は動くと辺になり、辺は動くと面になります。これは教科書で軽く習うところですね。良い問題です。
(2)「図1の△OABを、点Oを中心として→の方向に90度回転させるとき辺ABが動いてできる図形の面積を求めなさい。」
簡単な考え方をいくつか組み合わせているので、結果的に難しくみえます。ポイントは①90度の回転移動が書けること、まずはここです。実際に図を書かないと分かりません。②半径5√2、中心角90度の扇形と③一辺が5㎝の正方形に気付くことです。ちなみにいびつな形の面積を求める考え方は小学生の5、6年生で既に習っています。ほんと小学生のときの力で決まってしまうんですよね。数学が苦手な人は小学生の参考書をはじめからやり直してみて。これが一番の近道ですよ。入試問題は中3までなので、当然小学校の範囲も含まれるのです。ここをきちんと認識すること。中学校の勉強だけでは足りないのです。おそらくこの問題の正解率は低かったと思います。札幌東西南北以外の高校の人は解けなかったかも。
(3)「図2にように、図1の△OABの辺OAと平行で、距離が5㎝の直線ℓがあります。△OABを❶辺OAを軸として1回転させてできる立体をP、❷直線ℓを軸として1回転させてできる立体をQとします。立体Pの体積を求めなさい。またPの体積は、立体Qの体積の何倍ですか、求めなさい。」
平面図形をさせて出来た立体図形の体積を求める問題です。図形を回転させたり展開させたりする問題って好きな人には遊びなんですが、苦手な人にはほんと分からない。とはいえ、本問の回転はいたってシンプル。小学校レベルでやった回転よりも簡単ですね。円周率もπで良いし、計算もそれほど複雑ではないです。三角錐と円柱の体積の公式を知っていればできる問題です。Qの体積は足したり引いたりで計算ミスをしないことだけ注意が必要ですね。
注意すべきは、あくまでもPがQの何倍かを求めるのであり、QがPの何倍かではないことです。明らかにPの方が小さいので答えは分数になります。
5.「下の図のように、△ABCの辺BC上に点Dがあります。3点ABDを通る円と、辺ACとの交点をEとします。次の問いに答えなさい。」
問1 「角ADB50度のとき、角BECの大きさを求めなさい。」
単純な円周角の定理を使った問題です。円の中に図形が入っていたら円周角の定理がピンとくること。ちなみにこの図形、高校1年の数学で良く使います。
問2 「AE=BDのとき、△ACD≡△BCEを証明しなさい」
この証明も円周角の定理を使いまくりです。問題は円周角の定理を知っているだけでなくきちんと理解しているかです。
①角CAD=角CBE(共通の弧DE)は単純です。(これは考えなくても分かるところ。②も。証明問題はたとえ結論までたどり着かなくても、分かったところまではその思考過程をきちんと書いていきましょう。この①②を書くだけでも部分点が入りますので)。
②角Cは共通なので、合同条件の残る一つは
③2角の間の辺が等しいことです。本問の肝となるところ。キモイですね。ヒントは問題文にあります。忘れずに。迷ったら問題文に戻る。ヒントは問題文。AE=BDって書いてありますね。これがヒントです。つまり弦の長さが等しいということ。とすれば弧の長さも等しい。
よって円周角の定理で角ABE=BADです。とすれば①と合わせると△ABCは底角A=底角Bの二等辺三角形になります。この三角形ABCに視点移動ができるかが本当にポイント。問題文のはじめに△ABCと書いてあるじゃないですか。絶対問題文から離れてはいけません。三角形が出たらその三角形がどのような三角形なのか(直角三角形、二等辺三角形、直角二等辺三角形)考えなければなりません。△ABCは二等辺三角形なので辺AC=辺BCとなります。これで間の辺も等しいので
④合同条件(2角とその間の辺がそれぞれ等しい)を満たします。これは本当に良い問題です。合同条件や円周角の定理をただ暗記しているだけでは絶対解けないです。それらの知識を武器にいままでどれだけ考えてきたかが勝負です。もう昔から言われているのですが、意味を把握しない暗記型の勉強は終わりなのです。
ちなみに合同の証明って①②まではできるが③がピンとこないことが多いですね。部分点をできるだけもらう戦略が必要です。そのため①②でどの合同条件を使うか分かるのでたとえ③の証明ができなかったとしても、「1組ごの辺とその両端の角が等しいので合同」と書いてください。本当に1点が合否を決めるのです。この1点で3年間通う高校が変わるのです。すわなち人生が変わるのです。
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